子供の教育のための海外就職(現地採用)について
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最近海外就職を志すご理由として、「子供の教育の為に」「子供にグローバルな教育を受けさせたい」ということをお伺いする機会が多くなりました。 確かに島国で単一民族といわれる日本と比較すると、幼い頃から英語や多言語、多民族に触れる機会は多くなります。
只、日本と同様に、いい教育を受けさせようと思えば思うほど、かかってくるのは費用です。
そして、現地では外国人である日本人にとって、日本での児童手当のような公的なサポートは基本的に期待できません。
そのため、海外転職を志す理由の一つに「教育」も含まれる方は実際に動き出す前に是非下記をご確認いただくのと、ご家族ともご相談いただくことをお勧めいたします。
海外就職を考える際、一つ目のステップとして出てくるのが雇用形態です。
海外就職には下記2種類があり、雇用形態・待遇面などが大きく変わってきます。
A.「日本採用海外駐在」:日本法人に雇用され海外に出向する
・雇用元は日本法人となるため、給与・福利厚生などは基本的に日本に対応。海外手当や家族帯同補助等がつくケースも多い。
B.「現地採用」:海外現地法人に雇用される
・雇用元は海外現地法人になるため、給与・福利厚生などは基本的に海外現地に沿った待遇。
上記の通り、「日本採用海外駐在」の場合には、会社から教育費を含めた様々なサポートがつきます。実際の給与も日本ベースでの金額になるため、ご子息の教育面での選択肢も広がります。ですが、日本採用海外駐在案件はまだまだ狭き門となっています。一部のトップマネジメントや専門職に限られ、期間や場所の選択も本社主導となり、自分の意志で決めることは難しいのが現状です。一方で「現地採用」は行く場所・期間ともに自分の意志で決めていくことが可能ですが、待遇面は現地ベースとなり、ご子息の教育費や家族帯同補助等は基本的にありません。
弊社海外拠点では主にBの「現地採用」のポジションをご案内しております。
日々、「海外就職」にご興味をお持ちの方々とお話をさせていただいておりますが、ご家族がいらっしゃる方の場合、ご案内をしていく中で「現地採用」ポジションですと現実的に難しいと判断される方も少なくありません。
今回は子供を現地で教育させる場合の選択肢や費用例をご案内しまして、実際に現地採用求人での就労が現実的なのかどうかの検討材料にしていただければと思います。
※英国・欧州・米国など英語圏のご希望をいただくことが多いですが、このエリアは企業側にてビザサポートのつく求人が極端に限られており非常に少ないため、今回はアジア・東南アジアを前提とした情報となります。
就学前・就学後にかかる費用をシンガポール・タイを例として下記いたします。
*参考費用ですので、学校のプログラムや学年でも変わってまいります。
【就学前】
シンガポール
タイ
日系幼稚園
参考:年間100万円前後
参考:年間60万円前後
インターナショナルプレスクール
参考:年間130万円前後
参考:年間90-130万円前後
ローカル幼稚園
参考:年間105万円前後
参考:年間43万円前後
※各施設とも別途入園料、保証金、施設費等が必要。上記年間費用には一部含んでのおおよその計算。
※その他ナーサリー(日本でいう保育園)は様々な規模であります。
【就学後】
シンガポール
タイ
日本人学校
参考:年間50万円前後
参考:年間33万円前後
インターナショナルスクール
参考:年間130万円前後
参考:年間130万円前後
ローカルスクール
参考:年間50万円前後
参考:年間25万円前後
※その他、入学金や施設使用料も必要
※シンガポールのローカルスクールはシンガポール国籍保持者→永住権保持者→外国人の順に入学優先制度あり
※タイの上記ローカルスクールは私立をさす。国公立に入学できるのはタイ国籍を持つ生徒のみ。
上記学費もふまえてそれぞれの国での生活費の目安を記載いたします。
ご家族3人を想定していますが、ご子息のご年齢や希望する住居形態、エリアなどでも変わってまいります。
特にインターナショナルスクールは学費が高めとなり、評判のいい学校は学費も高くなりますので、生活費も下記の限りではありません。あくまで参考としてご確認ください。
【シンガポール】 S$1=84円
住居費(ユニット)
1800-3000
教育費
700-1500
食費
1,000
光熱費・水道費
100-150
通信費(携帯電話、インターネット)
150
交通費
100
その他雑費・交際費等
350
一般的な月々の生活費:S4,000-5,000(336,000-420,000円)程度が目安
【タイ】 THB1=3.4円
住居費(1DK-2DK)
18,000-40,000
教育費
8,000-30,000
食費
25,000
光熱費・水道費
2,000
通信費(携帯電話、インターネット)
2,000
交通費
3,000
その他雑費・交際費等
10,000
一般的な月々の生活費:THB68,000-74,000(231,200-251,600円)が目安
これらの生活費を賄える給与というのは現地採用ポジションの場合、専門職やマネジメント職の給与レンジとなってまいります。
将来的なことも考えて、共働きを選択するケースも少なくありません。只、その場合にはご子息の年齢によって、ベビーシッターの雇用や預け先を探すことも必要になってまいります。保育園に関しては日本のような「待機児童」のような状況はありませんが、ベビーシッターの雇用に関してはやはり現地の事情をしっかり調べていく必要があります。来るはずのベビーシッターが突然来なくなってしまった、指示していたことをやってくれていなかったということも決して珍しいことではありません。
今回参考にあげさせていただいた金額には預金や保険、資産形成の部分は加味されておりませんので、実際の数字というのは現在ご家族で考えられている資産形成・将来設計に併せて様々なケースでシミュレーションをしていくことをお勧めいたします。
上記ご検討いただいだ上で、現地採用での海外就職をご検討される際には是非JAC Recruitmentまでお問い合わせください。
https://www.jac-recruitment.asia/signup
※海外駐在案件に関しましてはJAC日本拠点がお取り扱いをしております。